最終更新日: 2026年8月19日/執筆: エアホスト デジタルマーケティング部
スマートロック選びで本当に効いてくるのは、鍵そのものの機能より「予約システム(PMS)と自動でつながるか」です。 ここが繋がっていないと、予約が入るたびに人が暗証番号を発行して、ゲストに手で送ることになります。それでは無人運営になりません。「鍵を電子化する」のではなく、「鍵の受け渡しを自動化する」——この視点で選んでください。
「スマートロックって種類が多すぎて、どれを選べばいいのか分からない……」
「賃貸物件だからドアに穴を開けられない。そもそも設置できるの?」
「導入したのに、結局PINコードを毎回手で発行していて全然ラクにならない」
スマートロックは、無人チェックインを実現するうえで欠かせない設備になりました。ただ、選び方を間違えると「導入したのに手間が減らない」という状態になりがちなんです。原因はほぼひとつ、予約システムと連携していないことです。
この記事では、AirHost と API 連携している8製品を、公式の連携ページに書かれている内容だけを根拠に比較します。物件条件からの絞り込み方と、導入前に必ず確認したいポイントもあわせてご紹介しますね。

スマートロックは鍵の渡し方で4タイプに分かれる。暗証番号(PIN)型・アプリ型・物理キー受け渡し型・有人サポート型
最大の判断軸はPMS との API 連携。連携していれば、予約に合わせてPINが自動発行・自動更新され、予約変更やキャンセルにも自動で追従する
AirHost と連携している製品は8つ(2026年8月19日時点)。それぞれ得意な物件条件が違う
賃貸で加工できない物件にはサムターン交換型、物理鍵しかない設備にはキーボックス型、というように物件条件から絞り込むのが近道
料金が公開されているのは一部のみ。多くは個別見積もりなので、比較検討では必ず提供元に確認する
宿泊施設向けスマートロックとは?
物理的な鍵の代わりに、暗証番号(PINコード)・スマートフォンアプリ・ICカードなどで解錠できる電子錠のこと。宿泊施設では、予約管理システム(PMS)と連携させて宿泊期間だけ有効な鍵を自動発行し、フロント無人でのチェックインを実現する用途で使われます。
製品名から入ると混乱します。渡し方で分けると、一気に見通しが良くなりますよ。
タイプ | 鍵の渡し方 | 向いている施設 | 注意点 |
暗証番号(PIN)型 | 滞在期間だけ有効な番号を発行し、メッセージで通知 | 民泊・小規模ホテル全般。最も一般的 | テンキーやゲートウェイ機器が別途必要な製品がある |
アプリ型 | ゲストのスマホを鍵にする | スマホ利用に慣れた層、長期滞在 | ゲストにアプリを入れてもらう手間がある |
物理キー受け渡し型 | IoTキーボックスに物理鍵を入れ、暗証番号で取り出す | 既存の鍵をそのまま使いたい 施設、ドアを変更できない物件 | 鍵の返却運用が必要 |
有人サポート型 | 遠隔の本人確認を経て鍵を受け取る | 旅館業法の本人確認を確実に行いたい施設 | 端末の設置場所が必要 |
自施設がどのタイプを必要としているかが決まれば、候補はぐっと絞れます。

ここが本題です。スマートロック単体では、運営はラクになりません。
予約システムと連携していない場合、こういう作業が毎回発生します。
予約が入る → 管理画面で暗証番号を作る → ゲストへの案内文にコピペする → 送信
予約が延長された → 番号の有効期間を手で直す
キャンセルされた → 番号を手で無効化する
1日1件なら耐えられますが、複数施設・複数予約になると確実に破綻します。そして、コピペミスは「ゲストが部屋に入れない」という最悪のトラブルに直結します。
一方、AirHost と API 連携している製品では、公式の連携ページで次のように案内されています。
予約確定後、チェックイン・チェックアウトに合わせてPINコードを自動発行・更新する
予約の延長やキャンセルが生じた場合も、自動でPINコードの更新・キャンセルを実行する
ホテル系施設では、「部屋割り」に合わせたPINコード発行が可能で、部屋割り変更時にも自動で更新される
発行された番号は自動メッセージ機能でゲストへ通知できる
(出典:エアホスト「RemoteLOCK 連携」、エアホスト「KEYVOX 連携」、2026年8月19日確認)
「鍵を電子化する」だけなら家庭用でも足ります。宿泊施設に必要なのは、予約と鍵が自動で同期している状態です。
以下は、エアホストの連携パートナー一覧の「スマートキー」に掲載されている8製品です。各製品の特徴は、AirHost の公式連携ページに書かれている内容のみを記載しています。
製品 | タイプ | 公式ページに記載されている特徴 |
RemoteLOCK | PIN型(Wi-Fi) | Wi-Fi型スマートロック。PINの自動発行・更新、部屋割り連動に対応。キーデバイス追加により設置可能なドアタイプが拡大 |
KEYVOX | PIN型 | ブロックチェーンロック社の統合アクセス権管理プラットフォーム。PIN自動発行・更新、部屋割り連動、チェックインタブレットでの通知に対応 |
LINKEY PLUS | アプリ型 | モバイルアプリ型。10キー・NFC・物理キー解錠、自動ロック、 操作音量の調整 、電池残量警告、マスターキー機能、フェイクPINなどを備える |
ベイコムスマートロック | PIN型 | 阪急阪神東宝グループ Baycom の電子錠サービス。 サムターン交換型でシリンダーを残して設置 。専用ゲートウェイでWi-FiをZigbeeに変換し電池消耗を軽減 |
KEY→Po | PIN型(時限キー) | 建築用錠前メーカー美和ロック(MIWA)の時限キー配信システム。予約期間中のみ有効な時限キーを自動発行。 ドアへの追加加工が不要なサムターン交換型 など物件条件に合わせて選択可能 |
KEY STATION | 有人サポート型 | 24時間リモート鍵管理システム。部屋割り・宿泊者情報・チェックイン状態を自動連携。 24時間対応のコールセンターで本人確認 が可能 |
Keycafe Smartbox | 物理キー受け渡し型 | IoTキーボックス端末。 施設の物理キーをそのまま無人で受け渡せる 。アクセス権コードの自動発行、鍵の受け取り・返却状況をリアルタイム通知 |
SwitchBot | PIN型 | AirHost ONE と連携し、滞在期間のみ有効な暗証番号を自動発行。対象機種は SwitchBotロック/ロックPro/ロックUltra。 暗証番号利用にはキーパッド等のテンキー機器とハブ等のゲートウェイ機器が別途必要 |
SwitchBot の提供条件にご注意ください。
公式の連携ページには、50室以上を運営される法人のお客様より順次提供を開始し、個人のお客様へは2026年秋頃と記載されています(2026年8月19日確認)。導入をご検討の際は提供状況をご確認ください。
なお、AirHost ヘルプセンターの連携可能なスマートロックの種類には7製品が掲載されており、SwitchBot は含まれていません。本記事は、より新しい情報が反映される公式サイトの連携ページを採用しています。最新の連携状況は連携ページでご確認ください。
比較表を眺めるより、自分の物件の制約から逆算するほうが早いです。
よくある不安 | 解決のヒント |
賃貸物件でドアに穴を開けられない | サムターン交換型 を検討する。KEY→Po は「ドアへの追加加工が不要なサムターン交換型など」を選択可能と案内されている |
既存の物理鍵を変えたくない・変えられない | IoTキーボックス型 (Keycafe Smartbox)なら、いまの鍵をそのまま無人で受け渡せる |
電池切れで開かなくなるのが怖い | 電池残量が管理画面で見えるか確認する。LINKEY PLUS は電池残量警告、ベイコムは Zigbee 変換による電池消耗の軽減が案内されている |
電子トラブル時に開けられなくなりそう | 物理シリンダーが残る方式かを確認する。ベイコムは「シリンダーを残してスマートロックを設置」と明記されている |
対面での本人確認が必要 | KEY STATION は24時間対応のコールセンターでの本人確認が案内されている |
複数施設をまとめて管理したい | PMS 側で一元管理できるかを見る。AirHost では鍵デバイスをリスティングに紐づけて一括管理できると案内されている |
深夜に「入れない」と連絡が来るのが不安 | 締め出し時の代替手段(予備の解錠方法・連絡体制)を、導入前に必ず確認する |
製品ページだけでは分からない部分です。問い合わせのときにそのまま使えるチェックリストにしました。
設置条件 — ドアの厚み・形状、加工の要否、賃貸で原状回復が必要か
電源と電池 — 電池式か配線式か。交換頻度と、残量の確認方法
通信方式 — Wi-Fi か、ゲートウェイ機器が別途必要か。別途機器が必要なら、その費用も見積もりに含める
締め出し時の対応 — 物理キーやシリンダーが残るか。故障時の駆けつけ体制はあるか
料金体系 — 本体買い切りか月額か。最低利用期間の縛りがあるか
正直にお伝えすると、8製品のうち料金が公開されているのは一部だけです。
公式の連携ページで金額が明示されているのはベイコムスマートロックで、「鍵の本体代金は不要」「サブスクでご利用いただくことができ、提供料金は1台あたり1,903円〜2,662円(税込)」「※最低利用期間4年(解約時はスマートロック無償譲渡)」と記載されています。英語版の連携ページでは、この金額が月額であることが明記されています(エアホスト「ベイコムスマートロック 連携」/AirHost "Baycom Smart Lock"、2026年8月19日確認)。
それ以外の製品の料金は、AirHost の公式ページには記載がありません。推測で数字を書くことはできませんので、比較検討の際は各提供元へ直接ご確認ください。あわせて、ゲートウェイ機器やテンキーなどの周辺機器が別途必要かどうかも、総額に効いてきます。
料金は変わります。本記事に記載した金額は2026年8月19日時点で公開されていた情報です。導入前に必ず最新の条件をご確認ください。

ここまでお読みいただくと、見えてくると思います。スマートロックを選ぶ作業は、実は「PMS を選ぶ作業」と地続きなんです。
どんなに高機能な鍵を入れても、予約情報と繋がっていなければ、PIN発行は人の仕事のまま残ります。逆に言えば、PMS 側が主要なスマートロックと API 連携していれば、鍵は物件条件で選べばいいということになります。
エアホストでは、IoTロック連携として次のように案内しています(2026年8月19日確認)。
AirHost HMS / ONE と連携し、予約情報に合わせたPINコードを自動発行する
1つのダッシュボード上でスマートロックアカウントを一括管理できる
ゲストのPINコードを一覧で管理し、電池残量・Wi-Fi接続状況も管理できる
「うちの物件でどれが使える?」「いま使っている鍵はそのまま活かせる?」——このあたりは物件条件によって変わります。まずは今の運用のままご相談ください。エアホストへのお問い合わせ。連携している製品の一覧は連携パートナーのページでもご確認いただけます。
サムターン交換型など、ドアへの追加加工が不要な方式であれば設置できる場合があります。ただし原状回復の条件は物件ごとに異なるため、必ず事前に貸主・管理会社の許可を取ってください。判断に迷う場合は、既存の鍵をそのまま使える IoTキーボックス型も選択肢になります。
できません。予約システムと連携していないと、暗証番号の発行とゲストへの案内が手作業のまま残ります。無人運営で効くのは「鍵の電子化」ではなく「予約と鍵の自動同期」です。
製品によって備えが異なります。電池残量を管理画面で確認できるか、物理シリンダーが残る方式か、締め出し時の代替手段があるかを、導入前に必ず確認してください。公式ページでは、LINKEY PLUS の電池残量警告や、ベイコムのシリンダー残置・Zigbee 変換による電池消耗軽減が案内されています。
公開されている料金が一部のみのため、順位づけはできません。AirHost の公式ページで金額が明示されているのはベイコムスマートロック(月額1台あたり1,903円〜2,662円・税込、最低利用期間4年)だけです。他製品は各提供元へお問い合わせください。
IoTキーボックス型(Keycafe Smartbox)であれば、施設の物理キーをそのまま無人で受け渡せると案内されています。鍵の受け取り・返却状況もリアルタイムで通知されます。
2026年8月19日時点では、RemoteLOCK/KEYVOX/LINKEY PLUS/ベイコムスマートロック/KEY→Po/KEY STATION/Keycafe Smartbox/SwitchBot の8製品が連携パートナーのページに掲載されています。連携先は追加されることがあるため、最新の一覧は同ページでご確認ください。

スマートロック比較のポイントを、もう一度整理します。
選ぶ順番は「鍵の渡し方のタイプ → 物件条件 → 製品」。製品名から入らない
最大の判断軸は PMS との API 連携。連携していれば、PIN の発行・更新・キャンセルまで自動になる
AirHost 連携製品は8つ(2026年8月19日時点)。それぞれ得意な物件条件が違う
賃貸で加工不可ならサムターン交換型、物理鍵を活かすならキーボックス型、と条件から絞り込む
料金は公開されているものが一部だけ。周辺機器の要否も含めて、必ず提供元に確認する
「鍵を電子化する」ではなく、「鍵の受け渡しを自動化する」。この一段深い視点で選ぶと、導入後に後悔しにくくなりますよ。
あわせてチェックしておくといいですよ |
本記事は2026年8月19日時点で確認できた公開情報にもとづいています。連携製品の一覧・仕様・料金・提供条件は変更されることがあります。導入前に、必ず各製品の提供元およびエアホストの連携パートナーのページで最新情報をご確認ください。設置可否は物件の条件により異なります。